人口急増する福岡市西区に建設された新設小学校。
福岡市内産の木材を内装にふんだんに用いた内装木質化された学校。
各学年普通教室4CR+特別支援教室2CRの計28CR以上の教室を持ち、校舎棟・特別教室棟・体育館棟の大きく3棟構成。
今後の人口急増、その後にくる人口減少に対して、普段の学習環境を大きく損なわずにそれを乗り越える工夫として
・運動場を増築用地としない、予め想定された仮設校舎用地(中庭)の設定
・教室への転用が容易な多目的教室・ワークスペースの用意
等を行い、児童数の増減に対し、不変の部分の周辺に可変の部分を想定しフレキシビリティの高い計画としている。
内装木質化では、学校のシンボルゾーンとなる昇降口・図書室の床・壁・天井に市産材を使用。児童の過ごす時間の長い普通教室・廊下周りの腰壁と合わせて、地産地消・地域への関心を高める環境教材としての地場産材内装木質化を行っている。
今後、需要増が見込まれる留守家庭子ども会(放課後児童クラブ)については、市内学校で初の試みとして、放課後の学校利用がないランチルーム・家庭科室等の特別教室を活用。学校面積を有効活用すると共に、中庭や駐車場に近い位置に該当諸室を配置することで、目の行き届く・シンプルで短い動線上での、放課後児童の居場所を整備している。
建物外壁の色彩としては福岡市内の公立校としては珍しい濃茶の色彩を採用。
市景観ガイドライン上で山の辺・田園ゾーンに位置する建物として、建物の上層部を遠景の山々や風景に調和する明度を抑えた色彩とする計画とした。
所在地:福岡市立西都北小学校
発注者:福岡市
主要用途:小学校
構造・規模:RC+S 4階建
延床面積:約10000m²
施工:校舎棟:西鉄・法城・末永建設工事共同企業体 体育館棟:岩堀・占部建設工事共同企業体
竣工:2023年1月
業務: |
基本設計,実施設計,監理 |
担当者: |
杉本 泰志, 安武 昌子, 井口 悠, 岡村 貴夫 |
備考: |
構造設計:草場建築構造計画
設備設計:設備総合計画
サイン設計:TAP
写真:イクマサトシ(Techni Staff) |