CATEGORY : 所長ブログ DATE : 2020年9月20日
昨年から取り組んでいた福津の保育所がようやく竣工しました。
木造の平屋建ての保育所です。
大事にしたのは木造と外部空間です。
保育所に限らず、内部空間が気持ちいいのは木造だということは
常々感じていました。
しかし、保育所は住宅や学校に比べて、木造で作る際の法的規制が
強く、いわゆる「内装制限」がかかり、木を表しにしにくい。
そのことに、どう対応するかが大事なテーマでした。
廊下を、制限がかかる内部ではなく、外部廊下とする事で
内装制限から外し、これにより柱梁の木表しが可能になりました。
しかし、日常的に雨に降られると困るので、軒の高さを低く、出を長く
して、天気に左右されない、木質感のある外部廊下の断面を熟慮しました。
もう一つは、外部空間をしっかりつくること。
これは契約が決まる前から、みどりの設景室 上野さんにお願いをし、
建築以上に施主の意中に合った、計画をつくっていただきました。
自然素材と多様で身近な緑の組み合わせによる外部空間は、
訪れた人を笑顔にし、場を五割増しによく見せてくれます。
建築の床は触覚の心地よい平川木材のうづくり仕上げ。
外壁は宮崎から来ていただいたアウターウォール。
サインは大坪咲穂さんの書をGATAP大宝さんが綺麗にまとめてくれました。
照明設計は夜間シューティングもしていただいた馬渡さん。
そして、難しい建築をまとめてくださった因建設さん。
他にも多くの方々の手で、竣工に漕ぎ着けました。
(写真2枚目 撮影:イクマサトシ(technistaff))
竣工写真はこちらです
杉本泰志