「居場所」を設計するという視点
環・設計工房は九州芸術工科大学(現在は九州大学)環境設計学科にかかわる ものたちが集まり創立(1980年)しました。
私たちはひとり一人で仕事をしている訳ではなく、
多くの職能や人たちが協力して「ものつくり」や「ことつくり」に立ち向かっています。
そのような思いで「環」を冠に置いたのです。
また、「一分の一から五万分の一まで」というスローガンのもと、
地域計画と建築設計を連携して捉えるという考えに軸足を据えました。
建築を考慮しない地域計画は現実味に乏しく、地域を意識しない建築はその存在が希薄になると
思うからです。
そしてそれらを人々が活動する空間や時間として捉え、相互の関係を設計(デザイン)することを大切にしたいと思います。
言い換えれば、「もの・こと・とき」のデザインといってもいいでしょう。
そこでは常に現場主義と本質的な問いかけを忘れないことを心がけるとともに、 モノを作るための計画ではなく人の活動を支える空間、すなわち「居場所」を設計するという 視点を持ち続けて活動します。