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照葉はばたき公民館 構造見学会

CATEGORY : イベント所長ブログ現場レポート   DATE : 2024年8月17日

去る8月10日、福岡市森づくり推進課の主催で、現在(株)博栄建設で建設が進む、照葉はばたき公民館の構造見学会が実施され、我々は設計者チームとして説明会に参加。見学会には行政・木材供給・設計・施工、多様な立場の方、50名が参加。炎天下、現場と室内でのパワポ、両面でのレクチャーを3グループに分かれ実施しました。

現場見学は構造材の建て方がほぼ終わり、今後見えがくれになる構造材が見える段階で実施、特に野地板が貼られていない状態の構造架構が実物大で見える様は、建物を支える骨組みを肌で感じられるまたとない機会となりました。

本計画では特に最高7m、最大スパン8mの講堂・ロビー部の連続する樹状のトラス架構が見どころの一つとなり、木工事の施工を行なった山佐木材宇田氏による表しとなる部分の金物が見えない接合方法(GIR工法)の説明に参加者は耳を傾けていました。

また、福岡市産材で供給可能な材の寸法や流通経路についてもアキヤマインダストリー秋山氏より説明があり、竣工後も表しとなり利用者の目に多く触れるところについて、市産木材を使っていることについて説明がされました。

我々意匠・構造設計者サイドからも、パワーポイントを使って設計の意図や経緯を説明。現場の架構の読み方等をご案内した。建物は市内での中規模木造、初の市木造公民館ということもあり、注目度も高く、今後も完成見学会などが開かれる予定。以下備忘録的に見学会を通じて得た反省点を列記します。

設計面:

・トラス部と和小屋部の架構の見映え・見学者の関心度が違った。できれば建物のより多くの部分をトラス等、特徴ある架構で組めると良かった

・架構そのものの美しさにより注意すべきと感じた。本計画は照明器具の既製品寸法均等配置でトラス架構の割の調整を行なったが、柱から梁まで綺麗に連続する角度を重視したり、照明も光が連続する、もしくは光源が目立たないような配慮をした方が良かった

・架構の連続の回数が多い方が美しい架構になる印象を受けた。梁のピッチも柱との関係から1820としたが、桁で柱と梁を切れるのであれば、梁は@910で連続させる検討もあって良かった

・野地板が貼られる直前、架構だけのタイミングの写真をプロカメラマンによる空撮を含め撮れれば良かった

見学面:

・炎天下のせいもあるが、現場見学時間に比べ、設計意図等のパワポ部分の説明時間不足を感じた。説明を「設計」「供給」「施工」の3部から、「意匠設計」「構造設計」「供給」「施工」の4部に分け、現場休憩スペース等も活用しながら、座学・現場両面での要素を充実したい

・設計面ではコストに質問が集中した。今回はプロポ案の流用となったが、完成見学会に向けての資料の整理の必要を感じた

・他の講師の説明が聞けなかった

杉本泰志 壬生恭仁

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